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5軸アングルヘッド

1. 5軸アングルヘッドへの対応

5軸マシニングセンターなどで、アングルヘッドタイプのツールホルダーを利用した加工の普及に伴い、Aiソリューションズでは、アングルヘッドでのデータ作成のためのポストプロセッサー(以下 CAM POST)やシミュレーションへの対応を行っています。

1-1. アングルヘッドの用途

3軸加工機の場合、アングルヘッドは側面からの加工に対応することを目的として利用されるケースが多くあります。5軸加工機の場合、通常の側面加工は5軸機能で対応可能ですが(下記①)、円筒内側の加工(下記②)や、溝内側の加工は通常行うことは出来ません。これらは5軸加工機+アングルヘッドを活用することで加工を可能にします。

2. アングルヘッドでの加工データ作成

アングルヘッドを利用する場合、通常の加工データとは作成方法が異なります。

2-1. 工具長補正

通常の工具でのミーリング加工の場合、工具長補正はZ軸方向での補正となります。

アングルヘッドの場合、Z軸方向の補正に加え、X軸やY軸の方向の補正が加わることや、ユニバーサルタイプの場合は、XZや、YZ方向の補正を加える必要があります。

これらの補正に対応するため、平面指定によるX軸方向、Y軸方向の工具長補正の利用や、Z軸補正以外の補正を原点のシフトによって対応するなど、制御機や制御機パラメータの違いによって、使い分ける必要があります。
Aiソリューションズではこれらの仕様を確認し、CAM POSTに特殊対応を加えています。

2-2. 切り込み方向

Z軸切り込み方向の場合と違い、X軸やY軸方向への切り込み、X+方向、X-方向など、切り込み方向はアングルヘッド取り付け仕様によって異なります。

この違いによって、円弧指令、工具径補正、穴あけ固定サイクルなどが異なります(平面指定で対応可能な場合は対応)。
3軸加工機の場合、多面割り出し加工で基準とした平面をCAMで利用することが可能ですが、5軸加工機の場合は、アングルヘッド利用時の傾斜、回転軸の角度が通常の角度と異なることもあり、CAM POSTで特殊対応を行うケースが多くなっています。

2-3. 取り付け方向

90°のアングルヘッドの場合、取り付け方向(工具切り込み方向)は、上記平面指定での対応を行うために、X軸または、Y軸に平行に取り付けることになります。
5軸加工機の場合の注意点として、下記のように傾斜軸の中心軸と直行する方向が切り込み方向となるように取り付ける必要があります。
(同一方向に設定した場合、傾斜軸角度に対応できなくなります)

2-4. 干渉の注意

円筒内面加工や、溝内側加工時には、加工位置へ切り込み方向へのアプローチ時、リトラクト時に、アングルヘッドと切削素材との干渉に注意が必要です。

2-5. 注意点

• アングルヘッドを利用する場合、機械主軸端面への位置決めブロックの取り付けが必要になりますので、アングルヘッドメーカーへの確認が必要です。

• 主軸回転方向が、回転指令Mコードに対して逆方向の回転になる場合があります。アングルヘッド仕様を確認下さい。

3. 対応実績

現在の対応状況は、下記になります。
対応可能な場合、機械、制御機仕様の確認後、特殊対応仕様のお打合せを行い、御見積をご案内させて頂きます。

3-1. CAD/CAM・シミュレーション対応実績

CAM POST

  • hyperMILL

  • Mastercam

  • (OneCNC)

NCシミュレーション マシンファイル

  • VERICUT

3-2. 制御機対応実績

対応実績制御機

  • FANUC

  • MELDAS

  • OSP

  • TOSNUC

  • HAAS   etc.

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